探偵なんて格好いいけど何だかあやしいイメージ…ドラマの中の世界でしょ?と思っている人は多いかもしれません。
しかし、この日本でも実際に探偵業を生業としている人は多く、ここではその探偵業で働く方法について解説します。
探偵業開業
日本で探偵を開業するためには、管轄の警察署への簡単な届出が必要です。
申請方法は警察のホームページに記載されており書類のダウンロードも可能です。
また司法書士や行政書士に届出の代行を依頼することもできます。
アメリカなど欧米諸国では探偵業が免許制になっています。探偵業を開業する者には厳しい審査が行われ、それはクリアして初めて探偵業開業することができるのです。
審査が厳しい分、その免許の効力は絶大です。探偵の免許を持っていれば、警察や弁護士と同じぐらいの権限が与えられる国もあるようです。
しかし、日本ではそのような免許制度はありませんので、もちろん警察の捜査情報や国に対する手続きなどもできません。
このように、いきなり自分で探偵業を開業する手もありますが、他にも探偵になる方法はいろいろあります。
探偵のフランチャイズ展開
大手の調査会社ではフランチャイズ展開をしているところも多くあります。
コンビニのオーナーになるような感覚で出資金を出してある程度のレクチャーを受ければ、大手の看板を掲げることができるのです。
メリットは名の知れた大手探偵の看板を掲げられるのでクライアント獲得しやすいという点です。
また仕事の内容についてもレクチャーがあるため全くの経験がない人でも探偵になることはできます。
デメリットはやはり出資金が高額、毎月の看板料があることです。
探偵業を一生の仕事にしたいと思ってる人はそういった選択肢もあることを覚えておいてください。
探偵事務所の従業員になる
お金もツテもない、でも体力には自信がある、という人は調査会社の従業員になるのも手です。
新聞や雑誌に求人広告が出ることもありますし、調査会社のホームページを見ていれば定期的に従業員の募集が掲載されています。
探偵は時間が不規則で体力が必要な仕事なので、どの会社も人手不足です。
ある程度身元がしっかりしていて、一般常識のある人なら面接を受ければまず合格するでしょう。
また会社の方で、きちんとした新人研修が行われる事が多いため全くの経験がない人でも安心です。
お給料はピンキリですが、何分とても体力を使う不規則な仕事なので離職率も多いようです。
探偵学校
いきなり調査会社に就職するのではなく、調査方法を学んでから働きたいという方は探偵学校に通うという方法もあります。
大手調査会社が設立した探偵になるための専門学校が日本にはいくつかあります。
そこで調査の方法やクライアントとの接し方といった探偵業の基本をマスターすることができます。
学校に行けばこの業界が詳しくわかりますし、講師はほとんど現役の探偵なので人脈もふやすことができるかもしれません。
探偵になりたければなれる
ドラマや小説のイメージが強すぎると、どうやったら探偵になれるのだろう?などと疑問に思うかもしれませんが、上記のように探偵になることは実はそれほど難しいことではありません。
特に資格も必要なく、事前に特別な技能を身につける必要もないからです。
かといって、どんな仕事でも同じかもしれませんが、探偵を続けていくことは決して簡単ではないと言えます。
探偵は誰でもまず尾行や張り込み、撮影をする現場の調査員から始めます。
また、現場の調査は探偵の基本と言えるものです。
その尾行や張り込みは肉体労働的な側面が強く、時間が長くなれば体力的にもけっこうハードになります。
さらに発覚や失尾、見逃しをしないように集中していなければならず精神的にもこたえます。
すぐに探偵を辞めてしまう人は、思っていたよりきついことばかりだとか、こういったところに耐えられずに辞めていくのだと思います。
他にも、探偵としてお客さんから相談や依頼を受け、様々な仕事をこなせるようになるには、様々な社会経験、物事の広範な知識を身につけていることも必要です。
特別な技能がなくても探偵にはなれますが、車やバイクの運転技能を身につけたり、プロの探偵として多くの仕事をこなしていくためには訓練をして技術・知識・経験を後からでも身につけなければならないということです。
浮気調査が探偵の仕事の基本
探偵の基本的な仕事の一つは、配偶者や交際相手の浮気を調査する「浮気調査(不倫調査)」です。
この「浮気調査」に対して興味やモチベーションを持てるかというのは、探偵の仕事を続けていく上での一つのポイントかもしれません。
小説やドラマなら刑事顔負けの活躍をする探偵ですが、現実には殺人事件などを捜査する権利はありませんし、もっと現実的な話として、依頼人から依頼を受けていない(報酬の発生しない)仕事を探偵が行うことは基本的にないのです。
つまり、探偵の仕事の中心は推理小説のような事件や謎解きではなく、浮気・不倫調査のような民事上のトラブルに関わるものであり、ギスギスドロドロとした人間関係に関わるのです。
あまり小説や映画のような内容を期待し過ぎると、現実の探偵の仕事に興味を失ってしまい、モチベーションなど気持ち的に続けていくことができずに探偵を辞めてしまうのではないでしょうか。
依頼者の悩みや問題を自らの調査によって解決へ導き、報酬をもらうという気持ちが持てなければ、この仕事に対する興味ややる気を継続するのは難しいのだと思います。
探偵の仕事は基本的に地味であり、かつビジネスであることを自覚することも大切かもしれませんね。