探偵業界の実態

探偵という職業は、世界に男女が存在する限り、またジェラシーや妬み、悪意の行動がなくならない限り絶対にニーズのある職業だと思います。

また、好況・不況にも大きく左右されません。

確かに依頼される側が企業などの場合、正直、好不況に左右される調査もいくつかはあるでしょう。

法人信用調査、採用調査等は典型かもしれません。

不況下にあって業績も悪化しているのに取引先を増やそうと考える人は少なく、新規にしろ中途にしろ採用者の募集をする企業も少ないからです。

ただ不正やリストラに関する社員の「素行調査」が増える場合もあります。

しかし、個人からの依頼が大きく不況に左右されることはありません。

不況だから浮気、不倫をしないという人は少ないです。

確かに男性の浮気は少なくなるかもしれません。

不況によって小遣いが減らされ、浮気の出来る環境が失われることもありますが、不況により夫婦関係が悪化したり、妻が働きに出るケースも多くなり、妻が別の男性に走ると言うケースも増えてきます。

特にこのような「浮気調査」は探偵事務所にとって高利益をもたらしてくれる調査であり、ほぼ全ての調査会社は競って浮気調査専門などと広告しアピールしています。

不況だから結婚をしないという人もいません。

人の愛情についても、好景気や不況はまったく関係ないのです。

不況になれば結婚詐欺などの犯罪も増加してきます。

そういった意味からも「結婚調査」は必要なのです。

不況だからこそ仕事でのトラブルなどで家出をする人も増加します。

また貸借関係での返済が出来ずに夜逃げしたり、音信が途絶える人も後を絶たなくなるかもしれません。

意外にも「人探し」や「家出調査」も不況時には増加することがあります。

さらに悪意の行為です。

子供のいじめ問題、嫌がらせ行為、ストーカー行為、各種ハラスメントなど悪意を持った加害者に対するこれらの対策や調査についても同様に好不況はまったく関係ありません。

結果的に浮気調査、結婚調査、所在調査、家出調査などが増えてくるので好不況に左右される事は少なく、世間が好景気で浮かれていても暇な時もありますし、当然、不況の時でもかなり多忙となり、利益が好調の時もあります。

世の中、上手く出来てはいます。一応、探偵業界にも手を差し延べてはいるのでしょう。

探偵のリピーター(再依頼)

個人の依頼人の場合、リピーターは少ない。

企業からの依頼は再依頼されるケースが多い。

企業がクライアントの場合、この調査はあの探偵事務所に依頼したらきちんとした調査をして貰ったから、またこの探偵事務所に依頼しようという形で何度も利用して貰えます。

いわゆる専属契約的に再依頼があるのです。

しかし、個人調査の場合、こうはいきません。

浮気調査をして結果が得られた配偶者がまた浮気するとは限らないし、もしかしたら離婚し独り身になっていたら浮気調査もありません。

また夫婦間の恥部の件なので、同じところに依頼するのは恥ずかしいと敢えて避ける依頼人もいるとも聞きます。

結婚調査も同様です。

調べた結果、大きな問題もなく、結婚した人が更に結婚調査を依頼することは少ないです。

せいぜい、兄弟のいる人が以前、兄の時に結婚調査を頼んだので今回の妹の際も調査して欲しいというケースであったり、前回の調査で懸念が確認され、結婚が取りやめとなり、再び別の人との縁談によって調査してくれる場合でありますがそんなに多くはありません。

しかし、企業からのリピートに比べたら極端に少ないです。

探偵の良し悪し

探偵の良し悪しは「いかに様々な情報を入手出来るか」にかかっていると言っても過言ではありません。

東京などの大都市だけでも探偵事務所などの調査会社は大小合わせ数百社あると言われています。

尾行、張り込みの素行調査から聞き込みなどの内偵調査に他社と比べ、どれほどの違いがあるかは正直言って「どんぐりの背比べ」です。

確かに高感度カメラやGPSなど最新機器を揃え、他社との比較を強調している会社もありますが、その点は各社それぞれ企業努力はしていることです。

聞き込みなどは経験がものを言うもので実績の多さが違いと言われますが、それなりの経験を有していればさほどの違いは出てきません。

ところが様々な情報を入手することができるか否かが大きく左右してくるのが探偵業界です。

他社で調べられない情報が得られるとなると、それは強力なセールスポイントとなってくるもので、専属的なデータ会社を数社知っていることは最大の強みとなります。