探偵に就職した後の生活~尾行調査事例

探偵になってみたい。

探偵事務所に勤めてみたい。

探偵という職業に夢や希望を持っている人もいるかもしれません。

実際に何人もの若者が面接に来て就職をしました。

中には民間が経営する探偵学校などの卒業生もいます。

それだけ探偵という職業にあこがれを持っていた人なのかもしれません。

ただ就職した新人探偵の殆どは途中で挫折をして転職をしていきます。

どうしてなのでしょう。

まず挙げられるのが拘束時間の長さやまったく予定が立てられないという職業である事の認識不足です。

特に探偵が実施する尾行、張り込みが主体となる素行調査において、いつ調査が終了するかは調査対象者である人物の行動次第なのです。

例)

調査対象者:ある会社に勤める40歳男性。

退社後の行動をマークして浮気問題を突き止める調査。

休日の前日、退社定時の17時30分にはその勤務先で張り込みを始めます。

すると対象者は少し残業をしたらしく19時に出てきました。

尾行を開始します。

19時30分に繁華街にある喫茶店で30歳前後の女性と合流しました。

女性は既に喫茶店内にて待っていた模様です。

15分程で喫茶店より出てきた2人は洒落たレストランに入りました。

探偵は外で待ち続けます。

浮気調査の場合、この様なレストランに一緒に入る事はまずありません。

レストランの中では不貞行為とされる行動は絶対に出来ないという事から敢えて探偵の顔をさらす店内には入りません。

2人はお酒も飲んでいたのでしょう。

21時40分にレストランより出てきました。

そして時間をつぶすかのようにブラブラと歩き、その繁華街の外れにあるラブホテルに22時00分に入ったのです。

当然、探偵は女性と合流した喫茶店、レストランの出入り、2人で歩いている姿、そしてラブホテルに入る瞬間などを撮影しました。

次はラブホテルから出てくる写真の撮影。

夜遅い時間でもあり、いつ出てくるかは明確ではありません。

0時30分をまわりました。

最終電車もそろそろなくなります。

それでも出てきません。

ホテルに宿泊かもしれないが、1時過ぎ2時過ぎに出てきてタクシーで帰宅する事も考えられる。

このまま張り込みを続行。

3時を過ぎ、6時を過ぎ、朝8時を過ぎました。

2人はまったく出てきません。

10時10分前に2人はやっとラブホテルを出てきました。

張り込みの甲斐があり、ホテルから出た2人の撮影にも成功。

しかし、調査はこれで終われません。

まだまだ調査は続行ですので2人を尾行します。

2人は近くの喫茶店に入り、遅い朝食を摂っています。

11時前に2人は喫茶店より出てきました。

すると繁華街の中にある映画館に行き、チケットを購入して出てきました。

多分、指定席を予約して出てきたのでしょう。

まだ別れる気配はまったくありません。

ブラブラと時間をつぶすかのように駅ビルとしての百貨店に入り、2人でウィンドショッピング。

小1時間後に再び映画館に入り、映画鑑賞です。

探偵は表で待ち続けます。

15時前に2人は映画館より出てきました。

なんと映画館より出てきた2人は再び別の喫茶店に入ったのです。

1時間ほどして出てきた2人は駅に入り、そこでやっと別れました。

別れた後は調査対象をこの女性に切り替え、尾行を続行。

男性は依頼人のいる自宅に帰宅するはずですから。

女性に切り替えたのは当然、この女性の居住先や氏名などを特定する為です。

電車で15分程移動した後、私鉄に乗り換え、更に20分程移動、都下のある駅で下車しました。

そしてその駅を出た後、駅前のスーパーマーケットに立ち寄り買い物をしています。

20分程買い物をした後、歩いて移動、すると住宅街にある2階建て一軒家に入ったのです。

これが18時少し過ぎです。

なんと24時間以上、尾行張り込みの繰り返しでした。

女性の居住先と判断、表札を確認して一旦、尾行調査は終わりました。

しかし事務所に戻り、調査日報や写真などを提出しなければ帰宅は出来ません。

全ての作業を終えたのは昨日の開始時間から27時間後の事でした。

さあ、ここまで24時間以上の調査でしたが、探偵は前日の段階でも恋人や友人と会える予定は当然入れられませんし、翌日も休みの予定であっても調査の継続で会える訳はありません。

調査の途中で1人だけ抜ける事も出来ませんし仕事を放棄する事は当然出来ません。

恋人や友人との約束や予定はまったく入れられないという事は理解できましたでしょうか?

探偵に就職して辛いところ

約束や予定が入れられないという状況は恋人や友人関係にヒビが入っていきます。

もしこの調査の開始日、女性と合流しなければ数時間で終わっていたでしょう。

翌日、探偵も休みの予定であったら恋人や友人と遊べたかもしれません。

しかし、ホテルに外泊したために全てがおじゃんとなりましたし、24時間以上の徹夜をしているのですから疲れもピークです。

しかも明日の早朝7時にはこの女性の特定した自宅前には到着して女性を尾行、勤務先を特定しなければなりません。

もしかすると男性の同僚かもしれないからです。

もう恋人や友人などと遊ぶ等という気力も体力もありません。

遊ぶよりも早く寝て明朝の件に備えるしかありません。

探偵の日常

探偵に就職するとこんな事が日常茶飯事なのです。

恋人や友人達に対してドタキャンすることが多く、約束や予定も立てられません。

結果的に恋人とも別れ、友人達も離れていってしまいます。

それでも探偵という職業が好きだから、1人でもかまわないという人は正直、まれなのです。

恋人が出来ず、友人も離れていってしまう環境に耐えられなくなってくると新人探偵は探偵事務所を去っていくのです。

しかもこんなに自分を犠牲にしても給料などに反映させる事はなかなか出来ません。

長く続ける商売ではないかもしれません。

探偵は正直、使われていたら一生うだつが上がりません。

なるべく早くいろいろな探偵経験をして独立してこそ旨味があるのです。

ただ経験が不足していれば依頼者であるクライアントからも見透かされ、業績になかなか反映できないのも事実です。

実際に経験不足により探偵事務所を設立しても短期間でつぶれている事務所が多く存在しているのも悲しい事実なのです。

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